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オフショア開発におけるQAエンジニアの役割とは

執筆者の写真: saikatuakirasaikatuakira

グローバルな労働環境が当たり前となる中で、最も”国”を意識しないのはIT業ではないでしょうか。プログラミング言語は万国共通であるため、国内におけるシステム開発会社の多くが、オフショア開発を利用しています。


製品・サービスの品質を担保するQAエンジニアの中には、以下のように思っているのではないでしょうか。


「言語に壁があるため、こちらの意図を汲み取ったプログラム修正になるだろうか?」

「時差や文化の違いによって、修正アップに時間がかからないだろうか?」


特に実績のない国・企業とタッグを組む際には不安に思うことでしょう。

そこで今回はオフショア開発におけるQAエンジニアの役割をご紹介いたします。

まずはオフショア開発の問題点を取り上げ、問題にQAエンジニアがどのように貢献できるかを解説します。


経済産業省が発表したデータによると、日本のIT人口では開発が賄いきれないのは明白です。今後も海外でのオフショア開発は増えていくことでしょう。


ぜひ今回の記事を参考にしていただき、業務のお手伝いができればと思います。


■QAエンジニア視点:オフショア開発の問題点

この章ではQAエンジニアにとってのオフショア開発における問題点を3つあげていきます。

問題点①:設計書に記載される日本語に間違いが増える

オフショア開発側に設計書の記載をお願いすると、当然日本語の誤りが多く発生します。特に経験や実績が浅い内はなおさらでしょう。


日本語は悪魔の言語と呼ばれるくらい複雑な言語です。たった一文字違うだけで言葉の意味合いが大きく変わることがあります。コミュニケーションを取る分には日本語スキルに問題はなくとも、書くのはまた別のスキルです。


仕様が命となるQAエンジニアにとって、設計書の一言一句は重要な要素です。


問題点②:文化の違いから作業やバグ修正に時間がかかる

文化の違いから、こちらが想定した以上に作業やバグ修正に時間がかかるケースがあります。

例えば、イスラム教徒は決まった時間に礼拝を行います。彼らの中には礼拝に重きを置いている人もいるため、業務は二の次・三の次となるケースがあります。そうなると、当然こちらの想定以上に時間がかかりますよね。


修正されたプログラムが遅れれば遅れるほど、確認に時間が要するため、こちらもQAエンジニアにとっては死活問題です。


問題点③:作業が何らかの理由で止まることがある

オフショア先の作業が何らかの理由で止まるケースがあります。


例えば、中国の春節です。

春節は日本の年末年始休暇より長期間の休みとなります。また春節の時期は日本では通常どおり働いている期間のため、注意が必要です。


日本では休暇期間もお願いすることで、働いてもらうこともできますが、海外ではほぼ通用しません。ほぼ確実に作業は中断します。


こちらも問題②のケースと同様に死活問題となります。

■問題点に対して、QAエンジニアが果たせる役割

前章ではQAエンジニア目線でのオフショア開発における問題点をご紹介しました。

この章では問題点に対して、QAエンジニアが果たせる役割をご紹介します。

①どんなに細かくても、設計書の誤りは指摘する

どんなに細かな日本語の誤りでも指摘をして、修正してもらいましょう。問題点①でも記載しましたが、仕様が記載されている設計書はQAエンジニアにとって命です。


基本設計書や詳細設計書からテストを行うため、判断に迷うような記載はご認識を招く可能性があります。


また今後同じような誤りを防ぐためにも、都度指摘は必ずしておきましょう。


②テスト対象の順番は決める

オフショア開発が伴うテストではテスト対象の優先順位を決めましょう。問題点②でもあげたように、修正されたプログラムが手元に届くには時間がかかるケースがあります。


そのようなケースに備えて、どれからテストをするのか優先順位を決めていくことをオススメします。


優先順位のつけ方はプロジェクトにもよりますが、難易度の高い機能を優先した方がよいでしょう。仮に判断がつけられない場合には、開発チームに協力仰ぐことをおススメします。


明確と言わないまでも、判断材料が増えるはずです。


③開発チームにグローバルなスケジュールを確認しておく

今回の開発スケジュール内に春節などの大型連休がある場合には、事前に確認しておきましょう。むしろ開発スケジュールが最初に上がったタイミングで、早いうちに手を打つことをオススメします。


あらかじめ作業が止まる時期を把握しておけば、それに合わせたスケジュール調整をすることが可能です。作業が止まることも逆手に取った行動もリスクヘッジとなります。


■まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はオフショア開発時でのQAエンジニアの役割をご紹介いたしました。

最後に振り返っていきましょう。

まず初めにQAエンジニア視点でのオフショア開発における問題点をご紹介しました。

言語や文化の違いは日本での業務と勝手が異なるケースが多々あります。

次に問題点に対して、QAエンジニアが果たせる役割をご紹介しました。


設計書の細かなミスやテスト対象の順位づけ、グローバルな観点でのスケジュール調整などがQAエンジニアの果たせる役割となります。


冒頭でも述べましたとおり、日本のIT人口ではシステム開発が賄いきれないのは明白です。

今回ご紹介した内容を少しでも取り入れていただき、オフショア開発時にお役に立てれば幸いです。


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