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リスクを抑え成功確度を高めるMVP開発

MVPとは「Minimum Viable Product」の略称で、「実用最小限の製品」のことを言います。想定されるユーザーに対して「こんなサービスがあったらニーズがあるのでは?」という仮説のもと、最小限度の機能だけを作成・実装して素早くリリースする開発手法です。


MVPはシリコンバレーの起業家スティーブ・ブランク(Steve Blank)、エリックリース(Eric Ries)らによって提唱されたもので、リーンスタートアップ(Lean Startup)というシリコンバレー発の起業の方法論の中で紹介され有名になりました。

※詳しくは、Eric Riesさんの書籍「Lean Startup」をご覧ください。


エリック氏は書籍の中で、小さく速く失敗しながら、仮説検証のサイクルを回していく手法を紹介しており、中でもMVP開発は非常に重要な役割を担うと書いています。


■通常の開発とは何が違う?

MVP開発と通常の開発は、スピード感と開発方針が大きく異なります。通常の開発では基本的に仕様や概要が決まっており、搭載されるコンテンツや内容、どのようなユーザーにどういったニーズでリリースするか、フルパッケージで決まっている場合がほとんどです。


それに比べてMVP開発では、短期間で必要最低限の機能だけを実装・リリースし、ユーザーの反応を見て仮説検証を繰り返しながら開発します。


通常の開発では、不具合やエラーを出さないために、時間を掛けて完成品を作りますが、MVP開発は必要最小限の重要な機能だけを実装しますので、それだけでも非常に速い速度で展開できることが想像できるのではないでしょうか。


■なぜMVP開発を用いるのか?

通常の開発で最もリスクとなるのが「誰も必要としない製品」を作ってしまう事です。


全く必要とされない製品を作っても、当然ビジネスとして成立せず、アプリ業界ではよくある「サービス終了」という状態になります。全くの根拠もなくアプリが開発されているわけではありませんが、新規開発では「ニーズの無い製品」を作ってしまう事はよくあります。


これは、アイディアが閃めき、興奮状態で想像を膨らませてしまうことで、都合が良いユーザーやストーリーを作ることで陥りやすくなると言われています。


もちろん新規事業においてそういった思い込みや勢いも不可欠ですが、最初のアイディアがそのままユーザに必要とされ、大ヒットする事は稀ではないでしょうか。


ならば「アイディアをもっと慎重に、もっと丁寧に考えたら良いのでは?」と思うかもしれません。しかし、それでも十分とはいえません。なぜなら、アイディアだけでユーザーのニーズを検証することは非常に難しいからです。


自分のアイディアをペルソナとなるユーザに説明して、意見を貰えば参考になる回答もあると思います。しかし、多くの人は抽象的であったり肯定的な意見になりがちで、信ぴょう性があるとは思えません。


製品がない状態では判断が難しく、プレゼンテーションのやり方によっては非常に良く見える、なんとなく良さそうに感じてしまうこともあります。実際に作ってみて現物を見るとイメージと違う、思っていたものと何か違う、なんて経験もあるのではないでしょうか。


そこで活躍するのがMVP開発で、価値提供できる最小限の機能を持つ試作品を作ることで、実際にそれを持って売り込み、反応を見ることが可能となります。


もちろんフルパッケージで開発を行うのも否定はできませんが、急激に変化する現代社会において、何が正解か何がヒットするのか誰にもわかりません。そのため、まずは小さく開発を行い、ユーザーの声を聴き、要望・要求に対して柔軟にスピーディに対応していくMVP開発を用いる企業が増えているのです。


ゲーム業界においてもこの流れはあり、PCゲーム業界の「Steam」というプラットフォームがこのはしりとなりました。「Steam」ではプロトタイプ版でのリリースを許可しており、ユーザーが自由に評価・購入を行うことが可能となっています。評価が得られればプロトタイプ版を販売した資金を使って追加開発を行うことが可能で、まさにMVP開発のモデルと言えるのではないでしょうか。


■MVP開発のポイント

これまでの説明でMVP開発の目的はご理解いただけたかと思いますが、改めてポイントをまとめると、大きく分けて以下のことがあげられます。


【1.顧客が製品を求めているのかどうかを確認する】

あなたの製品が顧客にニーズがあるかは、個人のアイディアやヒアリングだけでは不十分で、実際に製品を使ってもらい、フィードバックを貰うことが重要な判断材料となります。


実際に使われる製品を低コストで開発し、顧客が実際にこの製品を求めているのかを知るためにはMVP開発が最適な方法といえるでしょう。


【2.ムダな時間を使わずに開発を進める】

必要最小限の機能だけ開発することで、開発にかかる時間を最小限に抑えることが可能です。はじめからあらゆる機能を搭載してしまうと、開発期間が長くなり、市場の状況も大きく変わってしまうこともあります。


また、他の企業に先を越されてさらに良いものをリリースされてしまったり、ユーザーの反応が悪かった場合に、どの機能が魅力的ではなかったのかを特定することも困難になるなど、時間がかかればかかるほど、リスクも大きくなっていきます。


MVP開発は、リリース後にユーザーからフィードバックを得ることで、必要な機能の追加や問題がある部分の改善を素早く行えるため、無駄な時間を減らすことが可能です。


【3.仮説検証をスピーディにできる】

想定するユーザーに対して、最小限の機能だけを実装したサービスを素早く展開し、ヒアリングやフィードバックを得ることで、仮説が正しいかを素早く検証できます。


はじめから機能をたくさん加えると開発に時間が掛かり、どれが良くてどれが悪いのかといった検証がしにくくなり、問題解決のスピードも落ちてしまいます。「最小限度の機能実装」を「ハイスピード」で実現することがMVP開発の魅力です。


【4.開発費用を抑えて必要なものを提供する】

想定されるターゲットに対して、最小限度のコスト・機能実装で仮説検証を繰り返すため、開発費用を抑えながら企画を進めることが可能です。


莫大な予算を設けて、高性能なサービスを開発したとしても、それが市場に受け入れられなければ売り上げが立たないだけでなく、サービス維持のコストも大きな負担となります。それにより、経営状況に支障をきたす要因にもなりかねません。


最小限・最速で改善を繰り返すことが、結果として開発費用の抑制につながるといえるのです。


■最後に

実は有名なポータルサイト「yahoo!」や世界的なSNS「Twitter」、大手ECサイト「Zappos」などでもMVP開発というのは取り入れられています。実際にyahoo!では、アジャイル型開発の専門組織部隊「8209Labs(ヤフオクラボズ)」というチームを作り、新規サービスを展開する際にはこの組織で開発・リリースが行われています。


弊社、GIANTYでも近年MVP開発・プロトタイプ開発に関するお問い合わせは多くいただいております。なぜかと申しますと、GIANTYでは「ラボ型開発」というコンテンツを提供しており、MVP開発やプロトタイプ開発に適した環境のご提供が可能であるためです。


MVP開発には「コストを抑える」「早いスピードで開発可能な体制を整える」という条件が必要不可欠で、配属されるエンジニアも「必要なスキルセットを持っている」かつ体制も「コンパクトな開発体制」が望ましいです。また、そのような開発を行う意図を理解しているチーム作りも必要となるため、経験や知識も必要となります。


このような体制を作るためには、そもそも大きなコストが必要で、時間や体制づくりを行うのと並行してMVP開発を行わなければなりません。


外注するにしても日本国内ではやはりコストの面がハードルとなりますし、ここを変更したい、ここを変えたいとなると、それなら会社に来てチームに入った方が早いのでは?等々結局コストが膨れてしまうのです。


大きな資金を持つ企業様であればそういったことも可能ではありますが、スタートアップ企業や成功するかどうかわからないプロジェクトへ多額の予算は出せないという会社様も多くありますので、なかなか進むことができないのです。


GIANTYでは、スタートアップの企業様や悩みを持つ企業様のお手伝いをさせていただき、解決するためのノウハウを多数持っておりまして、MVP開発・プロトタイプ開発の経験が多数ございます。


ハイスピードな開発が可能な体制づくり、要件を満たすエンジニアをご提供できる体制の構築しておりますので、MVP開発にご興味をお持ちでしたら、ぜひお気軽にGIANTYに相談ください。



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